最近増えている大人の発達障がい【支援法】

大人の発達障がい 発達障がい全般

2005年に、発達障がい支援法が施行され、アメリカなどの諸外国と比べて40年遅れに、やっと国をあげて発達障がい者を支援しようという法律ができました。
この法律により、発達障がいの早期発見、発達障がい者の自律および社会参加への支援が行われるようになりました。
また、各都道府県に発達障がい者支援センターを設置して、発達障がい者への支援も行われています。

国が定めた発達障がいとは、自閉症、アスペルガー症候群、そのほかの広汎性発達障がい(PDD)、学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)、そのほかのこれに類する脳機能障害で、その症状が通常低年齢において発病するものです。

2013年、アメリカ精神医学会の診断基準DSMが改定されてDSM-5になり、発達障がいの分類や定義も変更されました。
前の版であるDSM-Ⅳ-Trでは、広汎性発達障がい(PDD)と注意欠陥多動性障がい(ADHD)の併存を考慮していませんでしたが、DSM-5では、複数の発達障がいの併存を認めています。
また、DSM-5ではアスペルガー症候群、広汎性発達障(PDD)がいがなくなり、自閉症スペクトラム障害(ASD)となりました。

発達障がいの相互関係

発達障がいの相互関係

発達障がいとは、感覚が過敏でこだわりが強い自閉症などの広汎性発達障がい(PDD)や、じっとしているのが苦手な注意欠陥多動性障がい(ADHD)などの総称で、生まれながらの脳の機能障害が原因とされています。
発達障がいの人は、コミュニケーションを苦手とし、何かに強く執着する傾向があります。また、発達障がいの症状は、上の図のように、いろんな要素が重なり合うように現れることがわかっています。

発達障がいには以下のような種類があります。

・知的能力障がい
 論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、経験からの学習等の知的機能の欠陥、および自立や社会的責任が果たせないといった適応機能の欠陥がみられます。

・コミュニケーション障がい
 話す、書く、手話などの言語を習得して使うことがむずかしい言語障がい、語音を発することがむずかしい発音障がい、吃音、コミュニケーションをとることがむずかしい社会的コミュニケーション障がいがあります。

・自閉スペクトラム障がい
 他人との通常の会話のやり取りができなかったり、情動や感情を共有できなかったり、他人に興味をもてなかったりと、コミュニケーション能力に欠陥があります。また、常同的な運動がみられます。習慣にかたくなにこだわったり、限られたものに対して強い執着心をもったり、感覚刺激に対して並外れた興味を示したりします。

・注意欠陥多動障がい
 会話や遊びの最中でも、注意を持続させることができなかったり、作業を順序だてることがこんなんだったり、必要なものをなくしたり、約束を忘れたりといった不注意の症状がみられます。また、じっとしていられなかったり、自分の順番が待てなかったり、しゃべりすぎたり他人に干渉したりといった他動性の症状もみられます。

・限局性学習障がい
 読字、読解力、綴字、文章を各能力、数字の概念や計算の習得、数学的数論などに欠陥が見られます。また、これらの学習能力の欠陥は、学齢期にはじまりますが、完全には明らかにされないこともあります。

・運動障がい
 不器用や運動技能の欠陥がみられる発達性強調運動障がい、一見無意味な運動を駆り立てるように繰り返す常同運動
 障がい、突発的で早い繰り返しの運動や発声がみられるチック障がいなどがあります。

社会人になるまで発達障がいが気づかれないことがある

自閉症スペクトラム障がい(ASD)などの発達障がいの大きな特徴に、対人関係がうまくできないことがあります。自分の考えていること、感じていることを相手に伝えることができません。
また、相手の考えていることを適切に理解でず、相互に意思疎通がはかれません。そのために、日常活動にさまざまな問題が生じ、ストレスがたまることになります。

コミュニケーションの問題のほかにも、いろいろなことに固執したり、ある事柄が頭からはなれずに困るようなこともしばしばみられます。こうした行動におけると行く長は幼少期からみられますが、養育環境によっては見逃されることもおおいようです。

また、知能の発達程度によっては、コミュニケーション障がい、脅迫的行動、常同的行動がある程度画されてしまうので、子どものころには目立たないこともあります。知能が高い場合には、対人関係や環境にも上手に抵抗していけるので、大人になるまで障がいが分からないことも多いです。特に、IQが100をこえるような知能であれば、学生生活までは障がいが目立つことはありません。

ところが、社会人になると、学生時代と大きく違う点が出てきます。
学生生活では、決められたことを守り、それを覚えて再現することができれば優秀な学生であり、高い評価を受けます。しかし、社会人になると、与えられる課題や宿題はなく、みずから問題点や課題を見つけて、年齢や生活背景の異なる他人と協力しながら、解決していくことが日々求められるようになります。
社会生活をしていくためには、相手とのコミュニケーションが最も重要な成功の鍵となっていくため、社会人になってから障がいの問題にぶつかるケースがあります。

ASDとADHD

自閉症スペクトラム障がい(ASD)は、以前は広汎性発達障がいと呼ばれた疾患の総称で、「自閉症」や「アスペルガー症候群」などが含まれます。

ASDの基本的な症状としては「対人関係における相互的反応の障がい」
と「同一性へのこだわり」です。前者は、他者と自然に反応する能力の障がいであり、相手の心情を、表情や言葉のニュアンスから察することが難しいことや場の雰囲気を読むことができないというものです。後者については、特定の対象に対して強い興味を示したり、反復的で機械的な動作(手や指をバタバタさせたり、ねじ曲げるなど)
がみられる。さらに、こだわりが強く、状況に応じた柔軟な対応ができないことが多いです。

ASDにおいては、知的障がいを伴うケースもみられますが、成人期に問題となる例の大部分は、知的レベルは正常化それ以上のものが多く、
中にはIQが非常に高いケースもみられます。また、対人関係などその場の状況に応じて対応が必要とされる状況は不得意である一方、数字の記憶やカレンダー計算、パズルなど一定のルールのある作業は得意とすることが多いです。

ADHDとASDの共通する特徴として、以下が挙げられます(京都大学・十一元三教授)。

①毎回し忘れる、毎日目にしても気づかない
②話し出すと止まらない
③話がとぶ
④順番や会話に割り込む
⑤なれなれしい
⑥懲りない

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