ADHDは直らない?【予後】

ADHDの予後 解説

ADHDは発達障がいの一つに分類され、生まれつきの障がいというイメージが強く、一生付き合っていかなければならないと思っている人も多いのではないでしょうか。

正確には、生まれつきの要因と環境要因が組み合わさってADHDの症状が発生しているのではないかと考えられています。
生まれつきの要因はどうしようもないですが、自分の特性に合うように環境を変えるなど、環境要因しだいでは、症状を緩和させられる可能性はあります。

ADHDの予後や、ADHDと付き合っていく上での考え方について書いてみようと思います。

ADHDの治療の効果と予後

大人になってからADHDが発覚した人の多くは、子供のころには目立った問題や不適応はなかったために、医療機関を受診していません。

このような比較的軽度のADHDにおいては、知的能力が高く、十分な教育を受けていることが多く、本人の自覚や治療の効果によって、かなりの改善が期待できると考えられています。

また、子供のADHDの症状が、青年期から成人へと成長する間に改善することもあります。
しかし、仮に多動がなくなっても、不注意や衝動性の問題が残る傾向が見られます。

ADHDを長期的に追跡した研究では、ADHDの症状が改善したとしても、その多くが部分的な改善にとどまり、反社会的行動やアルコール・薬物依存が多く見られ、社会的な予後は良好でないと結論付けるものが多いようです

また、予後の悪さについては、ADHDそのものというよりも、行為障害やその他の合併障がいなど、他の要因が関わっているとの研究結果もあり、ADHDが他の精神障がいと密接な関連性や複雑な相互作用を持つ可能性がうかがえます。

ADHDと向き合っていくために

ADHDとの向き合い方

ADHDの経過と予後は様々で、症状の程度や、生活の障害となる程度にもよるところが大きいです。

そしてADHDは、生まれつきの要素が大きい発達障がいであるとの見方が有力で、今のところは画期的な治療方法はありません。

また、ADHDの症状には、「特性」「個性」といった側面もあるため、そもそも治癒や完治といった概念があるのかすらはっきりしないところです。

あくまでも、健常者が当たり前とするような環境や状況に適応できないだけであって、そのような環境や状況に適応しなければならないとする社会の仕組みや世間の風潮によって、障がいが生み出されている、といった見方もできるのではないでしょうか。

したがって、完全に治して健常者と同じようになるべき、という発想ではなく、生活面での工夫や投薬によって症状を緩和させたり「特性」や「個性」を生かしていく、という発想に切り替えることがADHDと向き合っていくための第一歩なのではないでしょうか。

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