ADHDの人には、落ち着きがなく忘れっぽかったり、整理整頓ができなかったりといった症状があります。
これらの症状のために、ADHDの人には日常生活において、あらゆる困りごとが起こってしまいます。
今回の記事では、ADHDの人が抱える日常生活での困りごとをいくつか具体例を紹介しようと思います。
この具体例を通じて、ADHDではない人にも、ADHDの人が普段どのような“世界”で生きているのかを知ってほしいと思います。
忘れ物が多い、約束を守れない、ミスが多い
忘れ物が多い、約束を守れない、ミスが多いなど、不注意の症状による問題は、ADHDの典型的な困りごとです。
例えば、学校で、教科書やノートを忘れる、宿題を忘れる、携帯や財布、鍵をなくす、などです。
また、授業や会議に集中できず、他人からはボーっとしているように見えてしまいます。
時間が守れず、学校や会社にいつも遅刻してしまったりもします。
ものごとを先延ばしにしてしまうため、宿題や課題を期限までに提出できなかったり、仕事の締め切りを守れなかったりといった問題が生じます。
ささいな刺激や、声を掛けられることによって混乱し、それまでの作業をすべて忘れてしまうといった事態も生じます。
段取りが悪く、優先順位がつけられないため、作業がすべて中途半端になってしまったり、資料や書類を整理してまとめられないといった問題があります。
書類の作成で、細かい部分のチェックがおそろかになり、ミスが多く、また、同じミスを繰り返してしまいます。
家がゴミ屋敷になってしまう
順序だててものごとを整理できなかったり、必要なものと不要なものを区別できなかったりするために、物を捨てられず、部屋に物があふれていたり、机の中が整理できずにぐちゃぐちゃになってしまいます。
部屋の掃除を先延ばしにしてしまったり、いざ掃除を始めたとしてもいろいろなものに気を取られてしまい、片づけが一向に進まないないのです。
また、変に完ぺき主義なところもあって、細部の片付けや掃除にこだわりすぎて、全体がいつまでたっても
終わらないこともあります。
まれに集中力を発揮して片づけができたとしても、数日も経てば、元の汚部屋に戻ってしまいます。
落ち着きがなく、じっと席に座っていられない
多動性のため、落ち着きがなく、常に体の一部を動かしてしまいます。
例えば、指を動かしたり、貧乏ゆすりをしたり、イスを揺らしたりなどです。
そして、じっと座っていることができず、周りの人が気になるくらいの頻度でイスから立ち上がってしまいます。
学生の授業時間である1時間前後の間、席に座っていられるかどうかが、ADHDかどうかを判断するための一つの目安になりそうです。
しゃべりすぎてしまったり、他人のことに口出しをしてしまう
ADHDの人は、しゃべりすぎる傾向があり、他人の話が終わらないうちにしゃべり出す、人の話にかぶせてしゃべることがあります。
そして、他人のしていることに横やりを入れたり口出しをします。嫌がられてもやめることができないのです。
また、行列に並んで待つことができなかったり、そもそも行列ができる店には行かなかったりします。